らんどくなんでもかんでもR

はじめまして。文学や美術、音楽、そして猫のブログをしています。 よかったら、のぞいてみてくださいね。 Nice to meet you. I write about literature, art, music, and cats.

「雪女」小泉八雲 おまけ







前回、小泉八雲の「雪女」の記事を書きましたが、
https://blogs.yahoo.co.jp/no1685j_s_bach/16084355.html
意外と人間くさいところが多い雪女に、
他の人がどういう感想を持っているのかと思い(特に女性)、
知り合いに感想を求めました。

こういう話ができる知り合いの女性に、
雪女の話って知ってる?と尋ねますと、
だいたい知っている。とのこと。
そこで、短い物語なので、青空文庫で読んでもらって、
どう思った?と聞きますと、
うーん、そうねえ。。と、しばしのインターバル。

そこで、自分が、
この話は結局、因習に縛られながらも人間の情に絡まれた雪女の・・・
と説明し出すと、彼女がいきなり覚醒して一閃。

つまらん!お前の話はつまらん!(笑)
もちろんそのままそう言ったわけでありませんが、
そんな感じのニュアンスで(^_^;)






彼女は言います。
「これって、10人も子ども産んで頑張っている妻の目の前で、
違う女が美人だっていうことを嬉々としておしゃべりしたんじゃん。
それが女としてカチンときたわけよ。
私というものがありながら、その目の前で、自分以外の女を褒めるってどういうことって。
それが嫌になって、この男とは居られないと思ったわけよ。」

「えっ!?そんなことくらいで別れる?(-_-;)」
と自分が言いますと、

「そんなことで・・あー、やっぱり男ってそんなことぐらいとかって言うんだよね。
でも、これって結構重要だよ、重要。それが分かってないんだよね。
ちょっとくらい浮気は許されると思っちゃうんだよね、なぜか男の人って。」

この女性、30代半ばのクールビューティで、普段は楚々とした感じなのですが、
自分の発言でいきなり変に覚醒する傾向が(^_^;)

確かに昨今の芸能人の浮気の話題などを見ますと、
奥さんは、今まで一緒に歩んできた婚姻生活に未練を感じることもなく、
後腐れなく、スパッときれいさっぱり別れてしまう傾向にあります。
それはまさに雪女と同じ結末といえなくもない。

そうすると、彼女的「雪女」のテーマは、
「妻以外の女を目の前で褒めたことによる婚姻生活の破綻」(^_^;)

そんな身近な問題がテーマだったとは(笑)




ところで、雪女には色々な異説のストーリーが存在します。

雪の日に子供のいない老夫婦のもとを訪れた雪女は、
実の娘のようにそこで暮らして孝行を尽しますが、ある日突然立ち去ってしまうストーリー。
ちょっとかぐや姫あたりと似た話です。

他に面白いものとしては、
雪女が自分の正体を隠して、男の元を訪れますが、
寒いだろうからと温まりなさいと、
女が嫌がるのを無理に風呂に入れたところ、
たちどころに姿が無くなり、風呂に細い氷柱の欠片だけが浮いていたというストーリー。

風呂嫌いの雪女って一見ちょっと違和感がありますが(^_^;)
確かに、雪女は雪の精であるわけですから、温かいお風呂は苦手なはずですよね。
ちょっと儚くも切なく、面白いお話です。


雪女のストーリーは、独り者の男や子供がいない老夫婦など、
山里で寂しく暮らす人々が登場します。
普段自分の元を訪ねてくる人もいない人達が、
吹雪の戸を叩く音から誰かが自分を訪ねに来たのではと
幻想することから始まったという説があります。
しかし、それは所詮幻で、雪と同じくいつかは儚く消え去ってしまうものであり、
その結末はどのストーリーも共通しています。

あと、雪女は子だくさんで、意外に子煩悩ですが、
ある雪の多い地方では、吹雪が外障子を叩く音を「障子さすり」と言って、
昔から遅寝の子どもを早く眠らすという習俗が存在するとのこと。
言ってみれば、雪女の子守唄というところでしょうか。
そんなところが雪女のキャラ作りに大いに影響しているようです。


そのような雪と密接に関わってきた人々の様々な体験や逸話が合わさって結実したのが、
雪女の伝説と言えるのかもしれません。