らんどくなんでもかんでもR

はじめまして。文学や美術、音楽、そして猫のブログをしています。 よかったら、のぞいてみてくださいね。 Nice to meet you. I write about literature, art, music, and cats.

【万葉集2011】1 二人して結びし紐を



今週自分が一番感じ入った歌は



二人して
結びし紐(ひも)を
ひとりして
我は解き見じ
直(ただ)に逢うまでは

詠み人知らず


お別れの時に
二人で結びあった紐を
ひとりで
解いて見たりはしない
またお逢いすることができるときまでは



万葉時代の「結ぶ」とは男女のことばかりでなく、祈るとか願うとか、
何かしらの愛情や魂など不確かでしっかり掴むことができないものを結び込める、
確かなものにするという意味を持った言葉であったといわれています。。

男女の縁ばかりでない、もっと広く人間の固い絆(きずな)を歌うものとして詠むと
とても素晴らしい歌だと感じました。

人間出会いもあれば別れもあります。
どうしても別れがたい人と別れざるを得ない時、再会を期してお互いに固く結びあう。
常にそういう人間関係を築けるよう自分も願っています。

もうひとつこの歌で惹かれたのが、作者が詠み人知らずということ。
千年以上の時を超えて、固い絆(きずな)の願いを込めた歌が詠まれ継いでいく。
だけど詠んだ人が誰なのかはわからない。
名前などの形は消え去ってしまっても、固く結び合った思いは時を超えて生き続ける。

これからも、こういう作品に是非出会いたいものです。